1969年10月17日現在の上位2チームの成績
順位チーム試合勝利敗戦引分勝率勝差残り試合
1近鉄12672486.600-阪急4
2阪急12673494.5980.0近鉄4

 1969年のペナントレースは6月から近鉄と阪急のデッドヒートが続き、10月になってもその差は全く広がらなかった。そして近鉄がゲーム差なしの2厘差で首位に立って、両チームの直接対決4試合を残すのみとなった。勝ち越したほうが優勝、五分五分なら近鉄の初優勝である。まずは10月18日、西宮球場でダブルヘッダーが行われた。

10月18日23回戦阪急13勝9敗1分西宮球場(40,000人)
チームRHE投手リレー本塁打
近鉄000002010000381鈴木-佐々木-土井27号
阪急002100000002x560石井茂-足立-梶本-宮本宮本2号
勝利宮本7勝3敗
敗戦清18勝6敗試合時間3時間58分

 第1試合、近鉄はエース鈴木啓示、阪急は石井茂雄の先発。序盤は阪急ペース、長池徳二のタイムリーと正垣宏倫のスクイズで3点のリードを奪った。しかし6回、近鉄は伊勢孝夫が石井茂投手から押し出しの四球を選び、さらに阪急・岡村浩司捕手の捕逸で労せずして2点を返した。そして8回、主砲・土井正博がリリーフの足立光宏投手からソロを放ち、ついに追いついた。勝負はそのまま延長戦に入り、迎えた12回裏、二死三塁から阪急のリリーフ投手・宮本幸信が近鉄のリリーフ投手・清俊彦から2ランを放ち、阪急がサヨナラ勝ちを収めた。これで阪急は首位に立ち、がぜん有利になった。

10月18日24回戦阪急14勝9敗1分西宮球場(45,000人)
チームRHE投手リレー本塁打
近鉄002000000262岡田-佐々木小川11号
阪急00000215X8120宮本-梶本阪本13号
勝利梶本18勝10敗
敗戦佐々木15勝7敗試合時間3時間18分(中断5分)

 第2試合、阪急は第1戦のヒーロー、宮本投手が先発、近鉄はルーキーながらここまで8勝を挙げている岡田光雄投手を先発に立てた。試合は3回に近鉄が小川亨の2ランで先制、6回に阪急が相手のミスにつけ込んで同点に追いついた。送球が走者に当たる不運が二度も続き、どちらも失点につながったのである。さらに続く7回にはリリーフの佐々木宏一郎が阪本敏三にランニング本塁打を打たれて逆転されたが、これも守備がためで中堅手に入っていた山田勝国のミスが絡んでの失点だった。これで気落ちした近鉄は8回に一挙5点を奪われて大敗、初優勝に向けてもう一つも負けられなくなった。唯一の救いは最後の2試合が藤井寺、日生という近鉄の本拠地で行われることである。

10月19日25回戦近鉄9勝15敗1分藤井寺球場(22,000人)
チームRHE投手リレー本塁打
阪急010101000353石井茂-梶本-足立長池40,41号
近鉄000001010270清-鈴木
勝利石井茂12勝6敗
敗戦清18勝7敗試合時間3時間8分

 阪急はここ10試合で7度目の登板となる石井茂、あとのない近鉄はこの年の最優秀勝率投手・清を先発に立てた。先手をとったのは阪急だった。2回表、この4連戦で2度目となる正垣のスクイズで先制、4回と6回にはこの年の最優秀選手、本塁打王、打点王の長池が2打席連続本塁打を放って3-0とした。しかし近鉄も粘る。その裏、土井が二塁打で出て三盗を試み、岡村浩捕手の悪送球で一挙に生還してまず1点。8回には木村重視の適時打で1点差と詰め寄った。しかしその木村が二塁を欲張ってタッチアウト。これで命運つきた近鉄は、9回も足立投手に抑えられて惜敗、悲願の初優勝は夢と消えた。

1969年10月19日現在の上位2チームの成績
順位チーム試合勝利敗戦引分勝率勝差残り試合
1阪急12976494.608-近鉄1
2近鉄12972516.5853.0阪急1

 10月20日、優勝争いの興味が消えた4連戦の最終戦、近鉄は岡田投手の好投で6-1と快勝したが、もちろん2位。それでも球団史上初の輝かしい「準優勝」に、集まったファンからは暖かい拍手が送られた。


                   
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